FacebookのMessengerプラットフォームが進化、新機能のまとめと解説
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Facebookは7月1日に、「bots for the Messenger Platform」の新機能を発表した。開発者にとって、より便利なチャットボットを開発できる機能が盛り沢山なので、機能を紹介するだけでなく、「解説と応用」ということで深堀って考えてみた。是非参考にしていただきたい。

Quick replies(即時応答)

Quick repliesは、ユーザーが入力しないでも会話をできるように、最大10の選択肢を表示することが出来る機能で、ユーザーは選択肢の中からタップするだけで、会話を進めることができる。画面の例では、「あなたの好きな映画のジャンルは?」というチャットボットの質問に対して、「アクション、コメディ、ドラマ・・・」といった選択肢が表示される。

・解説と応用

Quick repliesを活用すると、入力フォームの最適化に役立ちそうだ。例えば、「あなたの性別は?」といった質問には「男/女/秘密」といった選択肢を出せるし、カテゴリーの選択を簡単に行わせることもできる。そして、入力というよりも、チャットボットの操作キーボードとしての役割も果たすだろう。例えば「次へ」や「前へ」といった移動コマンド、「安い順」「高い順」といった並び替えコマンドの実装も簡単だし、ユーザーも入力ではめんどくさかったこと機能に容易にアクセスできるようになる。KikやTelegramでは、すでに実装されている機能であるが、Messengerのもののほうが一段と洗練されている印象がある。

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Persistent menu(固定メニュー)

Persistent menuは、固定で表示されるメニューのことだ。従来はコマンドを入力して、表示しなければいけなかったメニューやヘルプ、設定といった機能が、左下のハンバーガーアイコンをタップすることで呼び出すことが出来る。現在は最大5つまでの機能を登録することができる。

・解説と応用

Persistent menuを活用した固定メニューがユーザーに受け入れられると、「コマンドを覚えなくてもいい」というレベルを超えて、Persistent menuに必要な機能をすべて盛り込むことでPersistent menuを開くことがチャットボットの当たり前の使い方になる可能性がある。そして、WEBサイトを置き換えてしまう可能性もある。例えばレストランのチャットボットを考えてみると固定メニューに「メニュー」「住所・アクセス」「予約」「概要」といった機能一覧が並べばWEBサイトを作らずとも事足りてしまうのではないだろうか?WeChatでは、多くの企業公式アカウントで、固定メニューを用意しているので、参考にしてみてはどうだろうか。

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GIFs, Audio, Video, and Files(GIF画像・動画、音声、動画、その他ファイル)

これまでチャットボットからGIFや動画、音声といったファイルをユーザーに送信することができなかったが、今回のアップデートで様々なファイル形式をユーザーに送信することが出来るようになった。

・解説と応用

チャットボットがよりリッチにコンテンツを届けられるようになる。それ以上でもそれ以下でもないが、様々なファイル形式が扱えることは素晴らしいことだと思う。

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Account linking(アカウントの接続)

Facebook Messengerと自社サービスのアカウントを連携することができ、よりカスタマイズされた機能をユーザーに提供できるようになる。この機能を利用させるには、ユーザーの承諾が必要だ。(オプトイン)

・解説と応用

この機能を活用することで、できることは無限にある。WEBやアプリ上でのアカウントと連携することで、例えばECサイトだったら、購入履歴を表示したり、配達ステータスの案内もできる。現在、FacebookではMessenger上で提供される決済は提供していないが、WEBやアプリで決済機能を持っていれば、それを使ったり、すでに決済情報が登録されていれば、ワンクリック決済も実装できるだろう。

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Manage / Mute / Ratings(管理、消音化、レーティング)

ユーザーは、自身でMessenger内におけるチャットボットの振る舞いを管理できるようになった。特定のボットを消音化したり、レビューを送信することができる。

・解説と応用

Messengerで音が鳴りスマホを開くと企業からの通知だったりしてがっかりしてしまった経験はないだろうか?気の利いたチャットボットは、音を鳴らすか鳴らさないかを区別しているが、大半のチャットボットはそうではない。やっと。。。解放される。レーティングは、将来の公式BOTストアで利用されたり、Facebookページに表示されることになると思う。

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まとめ

今回、発表された機能は他のメッセンジャーアプリではすでに実装されているものがほとんどで、多くの人(BOTオタク)にとって想定通りの進化だろう。ただ、他のメッセンジャーアプリよりも、デザインや動きがかなり洗練されていると思う。これらの機能を活用することで、Messenger上提供されるチャットボットサービスのUI/UXは飛躍的に向上すると思う。

一方、Account linkingは、Facebook独自の進化だ。既存サービスとの連携をアカウントレベルで可能にしたことは、Messengerをオープンなプラットフォームとして捉えていると感じた。

これまで、登場したチャットボットには一言で言えば「使えない」といった批判が集まることが多かったが、進化したプラットフォームでどういったチャットボットが登場するか注目していきたい。

公式の発表はこちら(英語)

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