2016年のチャットBot入門・トレンド編
Pocket

今日はチャットBot入門のトレンド編です。前回は、Botの歴史ということで、「チャットBotの概念自体はそこまで新しいものではなく、かなり長い研究の歴史があり、Botそのものはいろいろなところで使われている」ということをお伝えしました。

では、なぜ今になってBotが注目されているのかという核心に迫っていきたいと思います。結論を最初にお伝えすると、2016年のチャットBotは非常に大きなチャンスや市場機会である、ということです。

※前回の記事はこちら 2016年のチャットBot入門・Botの歴史編

SNSを超えたメッセンジャーアプリ

1-7yz2oL1diR_jm6JIB1ugTg

まず、注目すべきなのはこのチャートです。このチャートはメッセンジャーアプリの4強とSNSアプリの4強の月間アクティブユーザー数の推移です。

SNSアプリも堅調に成長しているものの、メッセンジャーアプリが2013年の後半から急激に成長、さらに2015年に入りその速度を増しついに追い抜きました。

active uesr

メッセンジャーアプリそれぞれのユーザー数を見てみると、2016年の1月時点で、アクティブユーザー数1位はFacebookに買収された欧米で人気のWhatsApp、2位は中国で利用されるテンセントのQQ、3位はFacebook Messengerとなっています。日本で人気のLINEは約2億人と全体では8位という結果に。

今、最も人がいるところ

人々は今SNSよりもメッセンジャーアプリ上で過ごす時間が多くなっており、これは大きな転換点といえる。メッセンジャーアプリは、将来、人々があらゆる種類のサービスにアクセスするための手段であるBotのプラットフォームである。Peter Rojas, Entrepreneur in Residence at Betaworks

アメリカのスタートアップスタジオ・Betaworks社のPeter Rojas氏はこのように語っています。

今、新しくビジネスを立ち上げるとして、最も多くの人がいる場所ではじめたいと考える。どこだろうと見渡してみると、それがメッセンジャーアプリであり、その手段がBotなのです。

公開されるAPI

しかし、そうはいってもメッセンジャー側のAPI(アプリケーションプログラムインターフェイス)が公開されなければBotを提供することはできませんでした。

Facebook CEO Mark Zuckerberg introduces a new messenger platform at the F8 summit in San Francisco, California, on March 25, 2015. AFP PHOTO/JOSH EDELSON (Photo credit should read Josh Edelson/AFP/Getty Images)

これまでも、Facebook Messengerは、Uberなど一部の企業に限って、APIを公開していたようですが、遂に2016年4月12日にf8と呼ばれる開発者向けカンファレンスにてFacebook Messenger上でサービスを提供するためのAPIを一般公開することを発表しました。現在はBeta版という位置づけですが、メッセージだけでなく、画像、位置情報などを送受信するBotを開発することができます。

Facebookに先立ってLINEも3月下旬に、2016年夏の正式公開を目指し、BotのためのAPI提供を開始することを発表し、現在は「BOT API Trial Account」というかたちで、開発者向けにAPIが一部公開されています。

それ以外では、ビジネス向けのメッセージングサービスSlackは、昨年からAPIを積極的に公開し、Slack向けのBotやスタートアップが多く登場しました。また、TelegramやKikといった個人向けメッセンジャーアプリでは、2015年からBotにいち早く注力し、すでに何千ものBotが立ち上がっています。

このように、2015年から、徐々にBotの取り組みの流れは来ていたものの、特に日本では、2016年春にLINEとFacebookがAPIを公開したことで、急激な盛り上がっています。

今日のまとめ

Botは今最も使われるメッセンジャーアプリでサービスを提供する手段であり、2016年に入りプラットフォームが開発者向けにAPIを公開したことで市場が急激に盛り上がりを見せていることを紹介してきました。

これは、多くのビジネスやスタートアップにとって新しいユーザーインターフェースでサービスを提供できるため、大きなチャンスになることでしょうし、逆にBotに対応しなければ乗り遅れてしまう、ということも出てくるのではないでしょうか。

すでに多くの開発者がいろいろなBotを試しているので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。次回は、具体的にどんなBotがあるのか紹介していきたいと思います。

【参考】

Messaging apps are now bigger than social networks

LINEは7位!? 海外のメッセージアプリ事情

Pocket